長野県飯田OIDE長姫高等学校原動機部ブログ

飯田OIDE長姫高校原動機部のブログへの訪問ありがとうございます。私たち原動機部は、競技用の電気自動車・電動自転車を部員が一丸となって製作し、大会に向けて日々活動しています。このブログでは、そんな原動機部の日々の記録などを紹介しています。コメント等も大歓迎です。どうぞごゆっくりご覧ください!

今年度初練習走行&+新カウル製作

こんにちは
今回のブログのタイトルを見てもしや?
と思った方がいると思いますが
ついに新車体製作が開始されました!
今回はそのカウルを製作しました。
その今年度最初の練習走行についてお送りしたいと思います。

今回の練習走行で我が原動機部初となる女性ドライバーが誕生しました。
搭乗車両は「BOLT」で、
豊橋高等学校エコカーレース総合大会がデビュー戦になる予定です。

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この日は飯田自動車学校さんの上のコースを使い練習をしていました。
車体に乗ったのはこの日を含めて2回しかなく
不慣れな点が多いので前半はカウルを外して
アウト・イン・アウト等の走行の基本を練習し

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後半はカウルを装着してゆっくり走りました。
乗った本人曰く、
「カウル無しの時は視界が広かったけど、
いざカウルを着けると急に視界が狭くなって正直怖かった…」とのこと、
改めて練習の必要性を感じる結果になりました。
豊橋まで余り日がないので早く運転に慣れてもらいたいです。

一方「WISDOM」と「WISDOMⅡ」はドライバーの
リハビリを兼ねて豊橋の練習を行いました。

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今年から豊橋競技時間の変更があり
エコハイ部門と充電池部門が30分から35分に
オープンクラス部門が40分から45分に延長されました。
今回はその中の充電池部門のデータ収集を目的に行いました。
ですが、30分過ぎたあたりで「WISDOM」が電池切れを起こし、
途中リタイヤとなりました。
「WISDOMⅡ」は35分走りきることができ、
なかなか良い結果が出たのかもしれません。
今回の練習走行で問題点や改善点が見つかったので
大会までに直していければいいなと思います。


それではここから4月23日~24日にかけて行われた
新車体用のカウル製作の様子をお送りしたいと思います。
下準備として約一週間前から型に離型剤を4回に亘って塗りました。
前日の22日には一年生に手伝ってもらって
倉庫や部室から焼くのに必要なものをミニ工房へ持ってきました。

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上の写真がその一部です。
そして23日の午後2時から製作が始まりました。
初めにキャノピーを貼る部分の場所を作るためゴムシートを使っていきます。

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上の写真は作業途中のものです。
型にマジックで目安を付け、
それに合うようにゴムシートを切って、形を作っていきます。

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貼り終えるとこのような感じになり、
そこに離型剤を軽く吹きかけていきます。

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上の写真のようにゴムシート全体に離型剤がつくようにし、
エスでムラが出ないよう伸ばしていきます。
この作業が終わったらいよいよプリプレグを貼っていきます。

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下準備の際に目印に付けておいた線を基準にして
はみ出さないように慎重に合わせていき、
その後、ヒートガンを使って型に慣らしていきます。
この時、20~30mmほどプリプレグを余らせます。

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ヒートガンを使って伸ばした後、
手でゴムシートとの隙間をなくすように馴染ませていきます。
この作業を全体に施した後、下の写真のようにリリースフィルムを貼っていきます。

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リリースフィルムを貼り終えた後、
先ほど余らせておいた部分
下の写真のフランジ鉄板を置いてフランジを作ります

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22日の作業はここまでとなりました。
この日は午後2時ごろから作業を開始して午後10時ごろまで掛かり、
部員全員疲労困憊でした。
ここでこの日の作業風景を撮った動画があるのでご覧下さい。



翌日23日は午前10時から作業を開始しました。
まずピールプライクロスというものを上に被せていきますが、
この時ゆとりができるよう少し大きめに切って使いました。

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これをプリプレグが隠れるまでやり、周りにシーラントテープを貼っていきます。
その後空気を抜く口の所を確保して、
綿、ブリーザーの順に上から被せ、下の写真のようにします。

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ここから真空引きをしていくのですが、このままやるとブリーザ―が余るので
シーラントテープ下の写真のようにして

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それを型全体に配置していきます。

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それが出来たら様子を見ながら少しずつ空気を抜いていき
ブリーザーを型に合わせていきます。

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尻尾の方は細くて手では届かなかったので青マジックを使い奥に押し込んでいき、
フランジ部分はなるべく重ねるように調節しました。
この時に空気が漏れていないかも確認しながら進めていきます。

漏れがないことが確認できたら、いよいよ炉に入れます。

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蓋をする際、若干隙間が出来るので木材でその隙間を埋めていきます。

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このようにきれいに埋めることが出来ました。
熱風を送るためのヒートガンを手前側に一つ奥に二つ設置し、
温度計を五個使用し炉内の温度を測りながら行います。
ここから50度前後で二時間半
80度前後で二時間半、計五時間焼いていきます。
この時チーム毎交代しながら温度を見てやりました。

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炉内の温度をエクセルで記録し、
グラフに起こして温度変化の様子を見ながら送風量を
増やしたり減らしたりして温度調節をしました。

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焼いてる最中は特にやることがないので
その隙間時間を使い部員全員で勉強会。
先輩後輩で教えあったり同学年どうしで教えあったりしていました。

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温度を見ている時77.7度や88.8度といったゾロ目を発見してしまい
思わず撮ってしまいました( ´∀` )
と、こんなことをしているうちにあっという間に五時間が経過し、
いよいよ炉から出すときです。
まず中の熱気を外に出すため両端を開け
片側から扇風機で風を送り熱を出します。
火災報知器が作動しないよう送風量に気を付けながら行いました。

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ではいざ開封

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炉から出した後、上のブリーザーから剥がしていきます。
そして型からカウルを取り出します。

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プラハンで型を叩いてカウルを浮かせて取ります。
かなりピッタリくっついていたので取り出すのが大変でした。
ここで焼き上がり、型からの脱着までの動画がありますので
ご覧ください。



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上の写真型から取り出したものです。
ここから余分なところを削っていったりカッティングシートを貼ったりするので
最後までしっかり作りたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
今回ブログを担当したY.Yです。
当番制になる前は y としてブログを担当していました。
かなり久しぶりに書いたので結構苦労しました。
楽しんでいただけたなら幸いです。

(Y.Y)