長野県飯田OIDE長姫高等学校原動機部ブログ

飯田OIDE長姫高校原動機部のブログへの訪問ありがとうございます。私たち原動機部は、競技用の電気自動車・電動自転車を部員が一丸となって製作し、大会に向けて日々活動しています。このブログでは、そんな原動機部の日々の記録などを紹介しています。コメント等も大歓迎です。どうぞごゆっくりご覧ください!

新車体ロアー製作

こんにちは
前回の更新からかなり日が経ってしまい申し訳ありません。
今回は前回お届けしたアッパーカウル製作の続き、
新車体のロアー製作の様子をお届けしたいと思います。
製作日は4月30日、5月1日の2日間にわたって行われました。

まず、下準備として数日前から型に離型剤を全4回にわたって塗りました。
そこに下の写真のように後輪周りからプリプレグを貼っていきます。

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上の写真のように端を20~30mm程余らせて貼っていきます。

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上の写真は前輪部のものでここが側面のカバーになるので
青いシートを残し、後で分離させられるようにします。

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ヒートガンを使い型に合うよう伸ばしていき
隙間を埋めるように手でしわをなくしていきます。

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カバーと後輪部を貼り終えるとこのような感じになります。
ここから写真上部にある大きなプリプレグを貼ります。

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型にあらかじめ付けておいた中心線を基準に合わせていきます。
その後側面のカバーと重なる部分を切ります。
なのでマジックでプリプレグのいらない所に線を書き入れ
ハサミで切っていきます。

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両側を切るとこんな感じになります。
カバーと本体の境目にリリースフィルムを貼っておきます。
その後、もう一枚同じようにプリプレグを貼ります。
次に車体側面に貼っていきます。
後輪部と同じように20~30mm余らせるように貼っていきます。

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先端部分は丸みを帯びているので一枚貼るのにとても苦労しました。
ここの作業と同時進行で尻尾の製作を行いました。

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大きいもの一枚貼ってその後、端材を
使いつつ隙間や凹みができないようにヒートガンを使い
熱で伸ばしながらそれをきれいに貼っていきます。
下面が貼り終えたら側面を貼ります。
この時もフロント部と同じように20~30mm程余らせます。
それが終わったらその上にリリースフィルム貼っていきます。

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このような状態にして尻尾の作業は終了です。
それではフロント部の作業に戻りたいと思います。
下の写真の様に切り出したハニカムを一度型に当て、
使用しない部分にマジックで印をつけます。

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その後マジックの跡に沿ってカッターナイフで切っていきます。
それを3回ほど繰り返します。
プリプレグが15~20mm(前輪タイヤ周りは前後70mm)程
余るくらいにして下地に貼っていきます。
この時もヒートガンを使いましたが、
ハニカムを焦がさないよう温度とハニカムとの
距離に気を付けながら慎重にやりました。

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ある程度張り付いたらその上からプリプレグを
ハニカムが隠れるように貼っていきます。

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ヒートガンで熱して一斉に馴染ませていきます。

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プリプレグがほぼ全て隠れたところで
4月30日の作業は終了となりました。
翌日は全体にリリースフィルムを貼りました。
フランジ鉄板を置きフランジ部分を確保した後
ピールプライクロスを前回と同様に少し余裕を持たせてかぶせます。

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同時進行で型の縁にシーラントテープを貼ります。
その上に綿、ブリーザーの順に被していき、
空気を抜く口の所を作ったら、

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前回同様このようにしたシーラントテープを貼っていきます。
ですが今回はブリーザーが少し小さかったのであまり作らず
必要最低限使用しました。

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それでは、ここから真空引きをします
一度軽く引いて抜けている場所がないか確認します。
前回は空気が抜けてしまったり、折り重なってしまった所が数箇所あり、
何度もやり直した経験があるので
今回はそれがないように慎重に抜いていきました。

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では、ここで積層から真空引きまでの
動画がありますのでご覧ください。


真空引きした後、炉に入れ焼いていきます。
前回の製作と同様に50度で二時間半
80度で二時間半、計五時間焼いていきます。
今回もチーム毎に一時間交代で温度管理をしました。

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炉内の温度をエクセルで記録し、
グラフに起こして温度変化の様子を見ながら送風量を
増やしたり減らしたりして温度調節をしました。
今回も焼いてる最中はやることがないので
勉強したり、部室でカードゲームをやったりと
各々時間を潰していました。
そんなことをしているうちに五時間があっという間に過ぎ
焼きあがりました。

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上蓋を取り外す前に
今回も扇風機を使い、炉内の熱を逃がしていきます。
火災報知器が作動しないよう送風量に気を付けながらやりました。

それでは、お待ちかねの

開封!!!!!

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被せておいたものを剥がして
型からロアーを取り出します。

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プラハンで型を叩きながら
少しずつ剥がしていきます。

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無事型から取り出せましたがここで問題発生!!
なんと、リア部分の一部がうまく焼けていませんでした。

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とりあえず型に戻してヒートガンで焼けてない箇所をあぶっていきます。

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こんなハプニングもありましたが無事完成しました。
それでは、ここで焼成の動画がありますのでご覧ください。


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前回製作したアッパーカウルと組み合わせるとこんな感じになります。
最後焼けてないというハプニングがありましたがとても良いものが作れました。
ですが内装パーツ製作等の作業もまだ残っているので
これからの製作も頑張っていきたいと思います。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。担当したY,Yです。
前回書かせていただいたブログがZDP様のfacebookの方で
紹介されていたことを知り、とても驚きました。
これからも読んでいただいている方に楽しんでいただけるブログを
書いていければいいと思っていますのでよろしくお願い致します。

(Y,Y)